風の丘 高松市にある LIT  は爽やかな風を運ぶ それは障がい者が町中で生活するということ

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強制退所そして今

強制退所の2ヶ月後に始まった日中活動の場、このまま入所施設に戻るまで続けようと職員は皆思っていました。しかし、思いがけないことが起きました。

知的障がいを伴う自閉症(ここでは、ASDと記載します)、多くの方はどのようなイメージを持つでしょうか?


自閉症という言葉が問題なのですが、その点は後ほど記述します。ASDだから、人との関係性に障がいがある。だから、人との関係性は問題視する必要がない、とイメージするでしょうか。逆です、人との関係性に障がいがあるから、信頼できる人がいると安心しますが、自分にとってそういう人がいないと不安になり、行動が乱れるのです。そして、関係を作るのに障がいがあるので、関係性を作るのに時間がかかるのです。


自分はASDの人たちと関わって45年になりますが、ASDの人たちも人が好きで、人と共に生きていきたい、でも無限の孤独を抱えた人たちだと思います。それを理解できるのが、長年一緒に暮らしてきた家族です。だから、本人たちの行動が乱れると、家族は途方もない不安にさらされます。そして、決断します。


施設で手がかかるから(行動障害と言います)退所させられた人たちが複数名出たのです。これは入所施設の役割の放棄です。このような現実に起きたことを見て、家族は決断しました。家族にとっての大きな不安は、入所施設を出たとしても、親亡き後この子は1人では生きていけないということです。だから、我慢してでも入所施設にいたのです。


入所施設を自ら退所して、初めてのグループホームであっても、在宅であってもここにはもういることができないという決断です。昨年後半、入所施設を退所した複数のうちの3名がルシエルに来て8人になりました。(1名は地域の方)ルシエルの建物を提供してくれた社会福祉法人には感謝以外の何もありませんが、実は他にも施設を退所希望の方がおり、今の林町の建物では受け入れができないため、やむなく新しい建物を探すことにしました。そして、本人たちに必要な生活の場を作っていくことにしました。


新しい活動が始まりました。

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