あかん、ことは、あかん
あかん、ことは、あかん。別の言い方をすればならぬことはならぬ
藤原正彦先生の本の中で見つけた言葉です。先生は、福島県会津地方の、と言っていたような気がします。(ネットで調べればいくらでも答えが出てきますので、あえて朧げな記憶もそのままにします)ならぬことはならぬ、障がいがあっても、許されないことは許されないと理解しました。でも支援者は、福祉という閉ざされてた場では本人のこの行動を許されないとして、対応するのは無理と思うことがあります。そして、そのことを容認する理由を探してしまいます。
関東から北で長く暮らして、関西の言葉に触れると新鮮でした。あかん、というのは、すんませんと同じくらい自分には新鮮でした。どこか、ゆとりがあるのです。ならぬ、の一言で打ち切られてはその先がありません。でも、あかん、けどもう少し待ったろうか、という感じです。でも支援者は、あかん、という一線を守る、今は退くけど、認めるわけではないよ、という意思をもつ。そういうことかなと思います。
ダメは禁句
ダメという言葉を支援者はどれだけ多く使っていることか。そして、ダメと言われ続けてきた本人たちは、その言葉にネガティブな反応をします。特に気をつけたいのが、太田ステージで言うとⅡの人たち、自他の分離ができていませんから、他の人たちに言った言葉も自分に向けられた言葉として反応します。
ダメという言葉はものすごく抽象的な言葉です。その言葉が、本人の行動を制止する為に使われる。でも何を言っているのか、抽象的な言葉の理解が難しい本人たちには分かりません。だから、ダメという言葉にネガティブに反応するようになってしまいます。もしも、本人に注意する必要があるならば、本人のそばに行き、本人の正面から静かな声で何がいけないのかを伝えることだと思います。集団教育、集団福祉というあり方に慣れてしまった支援員が陥りやすいことです。
かなり前のことです、命令形の言葉は使ってはいいけないと言われました。ならば、どういうか、です・ます、で伝えることです。こういう言葉の使い方を知っているか、いないかで大きな違いがあります。
