風の丘 高松市にある LIT  は爽やかな風を運ぶ それは障がい者が町中で生活するということ

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スイッチを入れない

スイッチを入れないとは

興奮させといて、興奮するな。こだわりを作っておいて、こだわるな。言い換えるとこんな感じでしょうか。初めから、興奮しやすい人はいません。こだわりが強いと言っても、最初からこだわりを示す人はいません。このような行動は、周りとの関わりで形成されて行くのです。


成人期は本人の世界を広げると書きましたが、児童期、高等部ぐらいの年齢までは、発達を促すことが大事な目標になります。でも、成人期になったらそれだけではありません。パールバック(アメリカの作家)の娘さんは知的障がいがありました。パールバックは、一生懸命勉強を教えるのです、でもある時娘さんが手のひらに汗をかいていることに気がつき(手のひらの汗は情動の汗と言われます)この子は、母親の教えに必死に答えようとしていることが分かり、この子にあった環境を探すことにしたというような本があります。日本語の題名は「母よ嘆くなかれ」ですが、英語の題名は「Children who never grow up」(大人になることのない子供たち)です。


太田ステージⅢ−2くらいまでは、自分の行動、周りで起きていることを言語化することが難しいのです。自分の周りで起きていることを理解できないと言えると思います。理解できないのですから、周りが困る行動をとることがあってもそれは本人が理解できていないからです。すると、対応は2つです。周りに迷惑をかけないように強制的に働きかける、周りに迷惑をかける可能性があるような状況に置かない、でしょうか。どちらも違うと思います。うまく、行動させることができるようにすることで本人は多くの経験を積むことができる。そう簡単には行きませんが、この方が本人にとって楽しみのある成人期になるのではないでしょうか。


要は、本人の行動の責任は周りにあるということです。

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